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女=真野季節
東京演劇アンサンブル公演
『櫻の森の満開の下』 |
劇は、終局ですさまじい桜吹雪をみせる。自然と人間との闘いである。この場合の自然はまた、人間の能力をはるかにこえた力、つまり超自然と人間との闘いにもつながっていく。山賊の男の相手になる美女は、その恐しい内面を、「鬼」として表現する。中世には鬼は、世にもおそろしいものとして実在したと考えられている。ほんとうは、実在しなかったかも知れない。が、おそろしいのは、人間の心のなかにひそんでいる魔性であり、その魔性をたくさんもっているものを鬼と指すと、ここに鬼が存在したというイメージが成立する。
日本の演劇様式は、古典として能・狂言・歌舞伎をもっている。その一方で、ヨーロッパ近代劇に影響された新劇がある。東京演劇アンサンブルは新劇の劇団の一つである。が、B・ブレヒトの作品の影響をつよくうけている。この延長でつくられた創作劇が、この『桜の森の満開の下』だといえる。
(「1990年公演パンフレット「イメージ豊かに人間の魔性を問う問題作」藤田洋・演劇評論家」より)
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『櫻の森の満開の下』広島公演(東京演劇アンサンブル)
日時 2014年4月12日(土)19時開演
13日(日)14時開演
会場 広島県民文化センター (中区大手町一丁目)
料金 2,999円(自由席)